避難・移住・帰還の権利ネットワーク

2012年6月に国会で成立した「原発被災者支援法」に基づき、被災者・避難者の権利を実現するためのネットワークです。

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11/30 東京に行きました。復興庁/環境省の交渉報告

【11/30 東京に行きました。復興庁/環境省の交渉報告】

 11/30(金)に復興庁や環境省との交渉に、東京へ行きました。

今回も経団連ビル前の抗議行動から開始。前回(9/21)も測りましたが、今回も歩道脇の植え込みの土の上で放射線率を測ったら、0.16~0.24マイクロSv/h。地下鉄内の2~3倍に跳ね上がりました。【東京はすでに汚染された上に、ガレキも試験焼却どころではないので、覚悟はしていましたが・・・・・。】とりあえずマスクをつけて歩きました。
(写真はもうすぐ掲載します。)

★復興庁に出した請願書は、こちらにあります(「復興大臣への請願書 2012年11月30日.pdf」)。
→ http://hinan.jimdo.com/要請書-ちらし/
 
【復興庁と交渉:1時間】
 避難・移住・帰還の権利ネットワークから私(小山)と京都の避難者Sさん、全国交歓会の山川さんと東京の2人で1時間、相手は公聴会に来た阿部さんとその部下の方でした。以下、要約。

(避難の権利ネット) 先日の公聴会に来て戴き、ありがとうございます。感想は?また公聴会の避難者の要請はどう活かされるのか?

(復興庁) 公聴会は心に響く体験でした。内容は関係省庁に伝える。具体的な話はまだ言えない。

★住宅支援について
(避) 予算案の日程は?大阪でも京都でも復興庁は、「住宅支援」は検討項目だと言っていたが、どんな話をしている?

(復) 予算案は年内からずれ込む可能。住宅支援のことは今は言えない。

(避) 京都でも、茨城からの避難者が市営住宅から退去しないといけなくなって悲痛。自治体と復興庁はどう連携をとっているのか?福島や周辺の避難者は、帰るのは恐怖だ。

(復) 「罹災証明が必要」となっているが、福島県からの避難者は受け入れている自治体もある。災害救助法では支援の判断は自治体がする。金は国が出すが。

(避) 自然災害と原発事故は違う。

(復) 福島以外の避難者が意外に多い事が判ってきた。それは関連する省庁に伝えている。

(避) 住宅について、緊急措置で対応できないか?

(復) 与党からも制度の「運用」で出来るところは速やかに、と言われているが、住宅の問題は予算が必要なので、予算を待たないといけない。

(避) 住宅ローンを抱えて住民票を移せない人がいる。しかし今は、住民票を移さないと避難先で公立高校の受験も出来ない。自治体の判断と言うが、復興庁が通達を出さないと自治体は自分で判断しない。通達1つで自治体は動く。政府から、避難者を救済するための指示を出すべき。

(復) そういう状況は多く相談もあり、認識している。ローンのことは初めて聞くが、他のことは聞いている。

(避) 自殺者が出かねない状況だ。

(避) 東京への避難者も甲状腺の嚢胞のことと住宅の家賃補助をみんな言っている。通達を出せないのか?また福島から出たいが、福島県は県外に出さない方針(新規住宅支援を他県に要請しない)。これに歯止めをかけられないのか?

(復) 福島県の問題では陳情に対して、大臣が「重く受け止める」と答え、政府内で議論している。


★健康診断について
(避) どのくらいの医療機関が放射能健診を出来るのか?把握しているか?健診の予算立ては?この点で何か制約はあるのか?

(復) 健診と医療補償は環境省の担当。福島の「県民健康調査」は、確か記憶では全国108機関。予算についての制約は、どこまでの検査をするのが良いのか?また血液検査とかを何十万人にすると医療事故が起きる、という危惧。

(避) (「血液検査・・・・」の部分は、あえて聞き流して)福島県民健康調査の費用は当初は「国は出さない」と言っていたが、今もそうか?

(復) 「福島県民健康管理基金」が800億円ある(数年分)。国はこれの一部を拠出している。

(避) 福島の健康調査には問題があるが、健診自体はどこまで広げるつもりか?

(復) 福島県以外も検討はしている。「支援対象地域」が対象なので、対象地域で検討する。

(避) 対象地域と言うが、線引きすべきでない。しかも福島県の制度では、住民票を県外に移すと、もう健診を受けられない。

(復) どっちの方向性か、ここでは言えないが、広げて欲しいという声はよ聞くし、その議論もある。

(避) 東京では有料でも受診できない。医者がいない。

(復) 放射能の健診と医療の担当は環境省。支援法第13条はすべて環境省の担当になった。

(避) 厚生労働省ではないのか?なぜ環境省?

(復) 厚労省は保険医療を管轄する。一方、原因者がはっきりしている場合には、一義的には原因者、この場合は東京電力がやるべきだが、原因が放射能だけではないので、環境省が対応する。

(避) 東京のこどもも対象にするのか?

(復) そういう議論もある・・・・・。直接には環境省に言って欲しい。(ここまで)


★ 住宅でも健診でもなかなか内情・議論の内容を言いません。ただ住宅の問題では多くの苦情や要求があることを復興庁は認めました。公聴会でもこの点ははっきり口にしていたので、何らかの支援策は出るかもしれません。ただしその範囲「支援対象稚地域」がどこになるか?彼らは何も語りませんでした。


【環境省と、健康診断を要求して交渉:約30分】
 環境省と交渉できるとは全然思っていませんでしたが、東京の全国交歓会の仲間が「原子力規制庁」との交渉を求め、その請願書に「希望者全員の健康診断」という要求を入れていたので、これを担当することになった「環境省放射能健康管理担当参事室」の職員が2人、原子力規制庁との交渉の席にいました。さてそこで・・・・・・。

(避) 希望者全員の健康診断を実施すること、医療の無料化、情報の本人開示と公表が、我々の要求だ。この点は、実施する地域の事も含めて、環境省の中ではどんな話になっているか?

(環境省) 「支援対象地域」は復興庁が決める。その地域の中での医療メニューや地域の範囲は、話せることはない。
 要請書にある「検査データの開示」は、検査結果は本人に伝えている。公表は個人情報の問題がある。結果は県の「検討委員会」で検討後にHPに載せている。

(避) (「検査結果は本人に伝えている」でも突っ込みたかったが、先を急いで)支援法第14条には、支援策を決める過程は、被災当事者に透明して意見を聴いて進めると書いてある。説明するべき。

(環) 支援地域は、復興庁が提示する幾つかの条件に対して試算をしている段階。

(避) 復興庁が出す条件の内容は?何を試算するのか?金か?

(環) 条件は、復興庁が行政区で支援範囲を定義することになるが、いまのところやはり主に線量。試算することは、対象の範囲、人数・・・・・・。

(避) 今、主に線量、と言ったが、線量以外に条件はあるの?特別措置を考えているのか?茨城県からの避難者は自宅の庭の土壌を測定したら3000Bq/kgもセシウムが見つかった。

(環) 線量だけです。

(避) それは困る。東京の避難者は「1ミリSv以上」であっても023マイクロSv・hで、大半が支援地域からはずれてしまう。線量を基準にするとセシウムしか考慮されない。ヨウ素はとっくに消えている。しかし昨年3/15には大量のヨウ素が東京にも降った。大人も子どももヨウ素で被曝した。「被曝させてしまった」と思って東京から近畿に避難した人がとても多い。(このへんになると、涙が出てきて、声も震えてしまいました。)今こどもや、自分にも甲状腺に嚢胞が見つかって、とても悩んでいる人が多い。
ヨウ素の被曝は線量には表れない。命は線量で線引きできない。健康診断は最も基本的な要求だ。

(環) この意見(健診を広げろ、という要求のことだと思います)は、他からも来ている。検討させてください。

(避) 午前中に復興庁から聞いたが、この法律の医療支援は「保険医療」の範疇ではなく、原因者が東電だとはっきりしているから、一義的には東電の責任だと。だったら金で支援範囲を狭めるのでなく、金は東電に払わせるつもりで。(ここまで)


★ 環境省も検討中の内容について、口が重かった。というより検討を進めていない、支援策をつくる気がないのだろうと思いました。それでも「支援法第14条」を持ち出すと、少しは内部事情を口にしました。
 
 → 結局、「支援対象地域」の範囲でしか健診はしないつもり。
線量以外の基準や例外的な救済措置も、考えない。
ただし「行政区で支援範囲を定義する」と口走ったことは、新たな情報。

   健康問題は最も基本になる要求です。これが狭い範囲に限定されたら他の要求も通らない。
   一方で、やはり住宅と同じく健診の要求がどんどん来ていることも、彼らは意識はしている様子でした。今は政府を押す時期です。「医療補償と健診を求める署名」を急いで始めましょう。

   もう1つ新たに知ったのは、健診や医療支援の担当が厚労省でなく、環境省ということ。これは全く想像していませんでしたが、その理由も意外。「原因者がはっきりしている場合は保険医療でなく、原因者、この場合は東電がおこなう。」実際には国が責任をかぶって東電を助けるつもりですが、建前は東電の責任。

   被災者支援法は今の枠組では国家予算の問題との格闘ですが、

【第十九条】「国は、被災者生活支援等施策の実施に要した費用のうち特定原子力事業者(つまり東電)に対して求償すべきものについて、適切に求償するものとする。」

   東電を引っ張り出さないと満足な支援策など実現できないし、この条項も使って運動の力で東電を引っ張り出せれば、情勢は大きく有利に変わります。この点は水俣病と一緒です。ここが国営のチェルノブイリと民間企業・東電との違いです。

  【原子力規制庁の本音があらわになった交渉】
   環境省との交渉の前に、同じ部屋で原子力規制庁と交渉しました。この顛末は、近々こちらに載せます。→ http://no-nukes-hokusetsu.blog.so-net.ne.jp/
  1. 2012/12/02(日) 11:41:37|
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