避難・移住・帰還の権利ネットワーク

2012年6月に国会で成立した「原発被災者支援法」に基づき、被災者・避難者の権利を実現するためのネットワークです。

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壁を乗り越えるために

【壁を乗り越えるために】

 今日の「河北新報」に、被災者支援法が停止している、との記事があります。読んで見ると、

 「政府は地域指定の前提として放射線量基準の見直しを新たに打ち出し・・・・」と、書いてあります。

 「支援対象地域」の線量基準をどこに定めるか、という話ですが、真実は「支援対象地域を決めない。作らない」ということです。復興庁は支援対象地域の基準作りを原子力規制委員会に預けました。これは延々と議論して、いつまでも決めないということ。なぜなら、政府はその基準を20ミリSv未満には絶対に出来ない、したくないからです。
 
 支援法13条は、「一定の基準以上の放射線量が計測される地域に居住したことがある者」をはじめ被災者への健康診断と医療補償を定めています。ここの「一定の基準以上の放射線量」をどこまで下げるのか?政府は20ミリSvから一歩も下げられないし、下げたくない。20ミリSvから下げることは、20ミリSv未満でも健康被害が出ると認め、全てを覆すことにつながるから。だから法律を無視してまで、強烈に抵抗している。

 放射能被害の根本は健康被害。だから健康被害を認めさせないと、支援法全体が進まない。

 どこでも誰でも放射能健診を求める署名運動が、この壁を乗り越える力になることを期待しています。
 

【昨年成立の原発事故被災者支援法 線量基準や地域、不明確】河北新報 5月5日(日)6時10分配信

 福島第1原発事故で被災した福島県内外の住民支援が目的の「子ども・被災者支援法」は昨年6月の成立後、支援策を具体化し対象地域を指定する基本方針がたなざらしになっている。政府は地域指定の前提として放射線量基準の見直しを新たに打ち出し、方針策定はさらに先送りされた。政府の本気度を疑う見方も出ている。(若林雅人)

 子ども・被災者支援法は、原発事故の影響を受けた地域の住民や避難者の意見を反映した施策の方向性、具体的な計画、対象地域を定めた基本方針を策定するよう政府に義務づけている。

 住民の声を吸い上げる手法は意見聴取会やパブリックコメント(意見公募)が一般的。政府が行ったのは避難者支援団体などからの間接的な聞き取りにとどまる。復興庁は「海外避難者もいて、きりがない。時間も経費もかかる」と意見聴取会の開催には消極的だ。

 基本方針策定で最大の課題が支援の対象範囲。支援法は避難区域以外の対象を「一定基準以上の線量が計測される地域に居住または居住していた者」と定めるが、「一定の基準」は明確でない。

 政府が除染目標とする年1ミリシーベルト以上の空間放射線量がある汚染状況重点調査地域=図=が1つの目安になり、8県計101市町村が指定されている。年1ミリシーベルトを一定基準とすると対象者は10万人単位に膨れあがる。

 根本匠復興相は3月、政府の原子力災害対策本部で「適切な地域指定の在り方を検討するため」として、線量に応じた被ばく防護措置を年内をめどにまとめるよう関係省庁に指示した。一定の結論が出るまでは地域指定せず、基本方針の策定も先送りした格好だ。

 その直後、復興庁は計93の支援策を盛り込んだ施策パッケージを発表。基本方針代替の意味合いがあり、根本復興相は「基本方針の中身となる施策は全て出した」と強調したが、新味は夫婦や親子が離れ離れで生活している自主避難者対象の高速道路無料化くらい。内実は実施済みの事業や制度の羅列だった。

 日弁連は「施策パッケージの内容は不十分だ」として、政府に被災者の意見聴取会を開くよう求める声明を発表した。日弁連東日本大震災・原発事故対策本部副本部長の海渡雄一弁護士(第二東京弁護士会)は「復興相の発言は、基本方針でこれ以上の支援策が出ないとも受け取れる」と真意をいぶかしがる。

 線量基準の見直しは、今も具体的な検討手順が決まっていない。政府の原子力災害対策本部事務局の原子力規制庁は「年内が期限であまり時間がない。早急にやりたい」と話す。

[線量基準見直し]
 現行基準は避難の必要がなくなる目安を年20ミリシーベルト以下、除染目標を年1ミリシーベルト以下とする。福島県は1ミリシーベルト以下の早期達成が難しい地域が多く現行基準が住民帰還を妨げているとして2月、政府に見直しを要請。根本復興相は県要請と子ども・被災者支援法の対象地域指定の参考とすることを理由に、線量に応じた被ばく防護措置を検討する形で見直す方針を表明した。


【原発被災支援 基本方針定め拡充急げ】北海道新聞・社説(5月5日)

 「私たちは忘れ去られていくのか」。東京電力福島第1原発事故で被災した住民たちは、そんな思いを強めている。

 昨年、「子ども・被災者生活支援法」が成立したにもかかわらず、被災者支援策はなかなか進まない。法に明記された「基本方針」が策定されていないためだ。

 福島県内外に避難している人々はふるさとに帰還できるのか分からないまま、苦しい日々を過ごしている。まずは基本方針を定め、被災者支援を前進させなくてはならない。

 支援法は、原発事故による避難者や放射線の影響を受けた地域住民らに対する生活支援の推進を目指すものだ。施策、その推進の方向、支援対象地域を盛り込んだ基本方針の策定が政府に義務付けられている。

 政府は3月、被災者支援のための「施策パッケージ」をまとめた。子ども向けの全天候型運動施設整備や自然体験活動、全県民の外部被ばく線量把握などの健康対策、子育て・生活環境改善など93項目を並べた。

 心配なのはこのパッケージをもって被災者支援は終了するかのような動きが政府内部に見られることだ。根本匠復興相は「必要な施策はこの対策に盛り込んだ」としている。

 だが中身は実施済みの事業がほとんどだ。被災者の不安解消や、安定した生活の実現にはほど遠い。もっと前向きに取り組んでほしい。

 パッケージには支援対象地域が示されていないため、支援法の基本方針とはならない。政府はこの対象地域決定の難しさを遅れの理由に挙げる。施策ごとに対象となる被災者や地域が異なるためだ。

 程度の差はあろうが、少なくとも福島県全域を支援対象地域と考えるのが基本ではないか。その上で施策ごとの対象地域を決めていくことは可能だろう。

 被災者の中には風評被害を恐れて支援対象地域に含まれることを嫌う傾向もあるという。政府と地元が納得できるまで話し合い、一致点を見いだす努力が欠かせない。

 基本方針が定まらなければ、被災者は将来の生活設計もままならない。地元自治体もどこまで国の支援をあてにできるのか、見当を付けられずにいる。

 法律の条文に明示された基本方針の策定をいつまでも遅らせるのでは、行政の不作為と指摘されても仕方ない。政府はそう心得るべきだ。

 そもそも子ども・被災者生活支援法は、福島県選出参院議員の森雅子少子化担当相ら野党時代の自民党議員が主導した議員立法だ。

 政権に就いた今こそ、支援法の理念を実現に移す時である。責任を持って取り組んでもらいたい。
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  1. 2013/05/05(日) 14:50:22|
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