避難・移住・帰還の権利ネットワーク

2012年6月に国会で成立した「原発被災者支援法」に基づき、被災者・避難者の権利を実現するためのネットワークです。

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美味しんぼ」問題の本質は、国と県の焦り

【「美味しんぼ」問題の本質は、国と県の焦り】
 福島県と環境省のHPで、彼らが「美味しんぼ」をどう否定しているか、読みました。

 すると、とてもはっきりと彼らの弱点と焦りが見えてきました。

【福島県は、明らかなウソを言っている】 
 福島県のHPには2つの文書が掲載されました。そのどちらにも明らかなウソがあります。

「週刊ビッグコミックスピリッツ」4月28日及び5月12日発売号における「美味しんぼ」について (平成26年5月7日) 福島県
 → http://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/63423.pdf

 これには、こんな記述があります。 

 「原発事故による県民の健康面への影響に関しては、・・・・・・・・・・・・・・全ての県民を対象とした県民健康調査、甲状腺検査やホールボディカウンター等により、放射性物質による健康面への影響を早期発見する検査体制を徹底しており」

 「これまでにこれらの検査の実施を通して、原発事故により放出された放射性物質に起因する直接的な健康被害が確認された例はありません。」

 「全ての県民を対象とした」のが県民健康管理調査だけのことなのか、「甲状腺検査やホールボディカウンター等」も含んでいるのか?この文章だけではわかりませんが、仮に甲状腺検査やWBCをも全県民対象というのなら、これは大ウソです。甲状腺検査は事故当時に18才以下の子どものみ、WBCに至っては20万人に満たない県民しか測定されていません。

 全ての県民を対象とした健康調査とは「基本調査」のことでしょうか?確かに福島県は全県民にアンケートを配りましたが、これは健康調査ではなく、「外部被ばく線量の推計」をする調査です。健康状態に関わる質問はありません。これは健康調査ではありません。

 そして「放射性物質に起因する直接的な健康被害が確認された例はありません」と主張しますが、甲状腺がんの多発はもはや隠しようがない。

週刊ビッグコミックスピリッツ「美味しんぼ」に関する本県の対応について (平成26年5月12日) 福島県
 → http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/01010d/20140512.html

 ここにはもっとはっきりと書いてあります。「県では、これまで全ての県民を対象とした「県民健康調査」「甲状腺検査」「ホールボディカウンター」等により、県民の皆様の健康面への不安に応える取組を実施してまいりました。」

 よくもこんなウソを、と思います。これは意図的な詐欺行為です。

 でも、実態を知っている福島県民がこれで納得するとは、とても思えません。

【被ばく量が低いから、健康被害が起こるはずがない???】 
 大ウソの次には、国連の権威を借りて、健康被害の可能性がないことを強調します。これは福島県も環境省も同じ。

 しかしこれらは「被ばくした線量が低いから、鼻血や健康被害が起こるはずがない」という勝手な思い込み、ただの憶測、または悪質なミスリーディングです。これでは健康被害がないことの証明にはなりません。

 なぜなら、「美味しんぼ」は推測でなく、現実に鼻血や健康被害があった、と表明したからです。「健康被害があった」に対して「そのはずはない」と言っても、回答になりません。問題は、「健康被害の事実があるか、ないか」です。

★ そして福島県も環境省も、美味しんぼに抗議する文書の中で、「健康被害がなかった」とは主張していません

 まず福島県は、5月7日付の文書
 → http://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/63423.pdf

 「・・・・・・高線量の被ばくがあった場合、血小板減少により、日常的に刺激を受けやすい歯茎や腸管からの出血や皮下出血とともに鼻血が起こりますが、・・・・一般住民は、このような急性放射線症が出るような被ばくはしておりません。また、原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)の報告書(4 月2 日公表)においても、今回の事故による被ばくは、こうした影響が現れる線量からははるかに低いとされております。」

 環境省はこう言います。→ http://www.env.go.jp/chemi/rhm/info_1405-1.html

 【放射線被ばくと確定的影響の1つとされる疲労感、鼻血といった症状との関係について】
 「国連(原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR(アンスケア))が、これまでの知見に基づき公表した「2011年東日本大震災と津波に伴う原発事故による放射線のレベルと影響評価報告書」(平成26年4月2日公表)によれば、住民への健康影響について、「確定的影響は認められない」とされています。」

 「東京電力福島第一原子力発電所の事故の放射線被ばくが原因で、住民に鼻血が多発しているとは考えられません。」
 <参考(放射線被ばくと確定的影響の1つとされる疲労感、鼻血といった症状との関係について)>
 「福島県が実施している県民健康調査では、内部被ばく・外部被ばくとも、以下に示す結果となっており、これまでの科学的知見では「放射線による健康影響があるとは考えにくい」と評価される範囲となっています。疲労感・鼻血といった症状と被ばく量との関係が既に知られているほどの被ばくをされた方は確認されていません。

  • 外部被ばく線量は、99.8%が5ミリシーベルト未満、99.9%以上が10ミリシーベル未満
  • 内部被ばく線量は、99.9%以上の方が1ミリシーベルト未満」
【彼らの弱点「健康被害はない」と言えない】
 このように、よく読むと、環境省と福島県の弱点が見えてきます。そして、なぜ彼らが、環境大臣や官房長官まで出てきて「美味しんぼ」を否定しようと躍起になるのか、も判ります。

 「美味しんぼ」が彼らの最も痛い弱点を突いたから。
 弱点とは「健康被害の事実」。そして国と県が、問診を含む健康診断をやっていないこと。

 繰り返しますが、環境省も福島県も「調べた結果、健康被害はなかった」とは言っていないのです。巧妙に言葉を並べて、健康被害がないかのように聞こえますが、言っているのは「低線量だから健康被害が起こるはずがない。」「放射性物質に起因する健康被害が確認された例はありません」にすぎません。

 健康診断をやっていないから、事実を以て「健康被害がない」と言えないのです。

 「美味しんぼ」は見事に国と県の弱点をさらけ出させました。井戸川克隆さんも、雁屋哲さんも、松井英介さんも、自分自身の体験や取材・調査体験を基に発言、発表しました。行政はこれを否定できませんでした。

★ 「どこでも誰でも放射能健診」の署名運動がますます広がる情勢になったと思います。 
 
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  1. 2014/05/16(金) 22:22:53|
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